しじみを冷凍すると旨味が増すのはなぜ?

しじみに含まれている旨味成分は「コハク酸」で有機酸系の旨味成分に分類されます。

有機酸とは一般的に窒素を含有しない炭素化合物の事で、コハク酸の他に酢酸や乳酸、クエン酸などがあります。

このコハク酸(旨味成分)、アラニン、グルタミン酸などですが貝類がグリコーゲンを使って生き延びる時、細胞組織内に作られます。

冷凍すると細胞組織の中の水分が膨張し、細胞組織が壊れることでより多くのコハク酸(旨味成分)やアラニン、グルタミン酸が溶け出しやすくなり旨味を強く感じることができます。

また、栄養成分である、オルニチンの量も冷凍する事で増加します。

これは冷凍などの極限状態に置く事で体内の成分を調整し生き延びようとする為にオルニチンを多く生成する為だといわれています。

冷凍しじみを使って調理する際のポイントは?

1.生のしじみは水で調理。冷凍しじみはお湯で調理

生のしじみは殻についたまま調理したい際は水から調理します。

殻から外してむき身にして使いたい場合は沸騰してから調理すると殻から外れやすくなりむき身にしやすくなります。

冷凍のしじみは水から調理すると口が開かない場合があるので、必ず沸騰したお湯で一気に加熱する事が冷凍のしじみを調理する際の大切なポイントです。

2.冷凍しじみは砂抜きするの?

生のしじみは必ず砂抜きをしないといけません。冷凍しじみは冷凍される前に砂抜きなどの下処理をしているので、砂抜きをする必要はありません。

しじみを冷凍する際は、しじみは冷凍する事で死んでしまうので、解凍後に砂を吐く事はありません。

必ず冷凍前に砂抜きなどの下処理をする事が必要です。

3.冷凍しじみは自然解凍するの?

冷凍しじみは自然解凍すると口が開かないだけでなく、旨味や栄養成分が流れ出てしまいます。

解凍する際は自然解凍はしないようにするのがポイントです。

また、調理するぎりぎりまで冷凍庫での保管をオススメします。

しじみは肝臓に良いと言われるのがその理由は?

しじみには、アラニン、オルニチンなどのアミノ酸、タウリン、ビタミンB2、ビタミンB12、鉄分、カルシウム、亜鉛など様々な栄養素が含まれています。

肝臓に良いとされているのが、オルニチン、アラニンなどのアミノ酸とタウリンです。

オルニチンとは、身体の中で肝臓の働きをサポートするアミノ酸で血液に溶け込んだ状態で体内を巡っています。

肝臓には、有害なアンモニアを尿素に変えて解毒を行う「オルニチン回路」というものがあります。

この回路においてオルニチンはアンモニアと結合する中間体として重要な役割を果たします。

大量にアルコールを摂取したり、疲れて肝機能が低下している時は肝臓でのアルコールの解毒や分解が追い付かずに、中間物質であるアセドアルデビドなどが残ってしまいます。

これらを分解し体外に排出するために欠かせないアミノ酸がオルニチンです。

また、しじみにはオルニチンと同じく疲労回復にきくタウリンが含まれています。

肝臓が疲れてくると、脂肪が燃焼されず蓄積されます。

タウリンは肝臓で胆汁酸の分泌を促進します。胆汁酸はコレステロールを排出する働きがあるので血液中のコレステロール値を減らす効果があります。

胆汁の排泄を促し肝臓の解毒作用を活性化させてくれるのがタウリンです。

この他にも、筋肉や内臓がつくられる為に必要なアミノ酸の一種であるアラニンも豊富に含まれています。

アラニンは脳や筋肉に送られるエネルギーの材料となるほか、肝臓の保護やアルコールの代謝にも役立ちます。

アラニンには、オルニチンと同じくアセトアルデヒドの分解を促進する作用があります。

アルコールを摂取した際に肝臓のアルコール代謝能力が追い付かないと肝臓に負担がかかります。

もともとお酒が弱い人は肝臓でアルコール成分であるアセトアルデヒドの分解が遅い体質だと考えられます。

アラニンを積極的に摂取する事で肝機能の保護に役立ちます。また、アンモニアが体内で発生した場合、血液によって肝臓へ運ばれます。

有毒性のあるアンモニアは肝臓で解毒をつかさどるオルニチン回路(尿素回路)で無害化され大半が尿として対外に排出されます。

オルニチン回路を正常に働かせる為には肝臓を動かすエネルギーとなるアラニンがオルニチンと同様に大きな役割を果たします。

オルニチン回路が大量のアンモニアにより正常に機能しないと本来エネルギー源として使われる分枝鎖アミノ酸をアンモニアの処理に回してしまうほか、脂肪酸・呼吸など全てのエネルギー生成回路を阻害して老廃物を排出する動きを優先してしまいます。

飲酒やオーバーワークで肝臓に負担をかけている方や疲れやすさを感じている時は、アラニンとオルニチンの相乗効果により肝機能を向上させる事ができます。

このような成分が多く含まれている事から、しじみは肝臓に良いとされています。

しじみの主な産地はどこでなぜ特産なの?年間の漁獲量は?

島根県

漁獲量 2017年 4.006トン

島根県のしじみは宍道湖でとれるものがほとんどです。

現在日本で流通しているしじみは「やまとしじみ」がほとんどで「やまとしじみ」は淡水と海水がぶつかりあうエリアである汽水域という場所に生息しています。

宍道湖は潮の満ち引きや降雨などの様々な要因により塩分濃度が変化します。

宍道湖に生息しているしじみはこのような環境の変化に対応するため、体内でのグリコーゲンを調整し分解するため、しじみの旨味成分であるコハク酸は増加します。

また、内臓も発達する為大粒のおいしいしじみがとれます。

青森

漁獲量 2017年 3.147トン

青森県の津軽半島にある十三湖や小川原湖も淡水と海水の混ざり合う汽水域です。

その為、タンパク質やグリコーゲン、アミノ酸、ビタミンやミネラルが豊富なおいしいしじみが育つのに最適な土壌といえます。

北海道

漁獲量 2017年 928トン

北海道では網走市にある網走湖が主な産地となっています。

網走湖のしじみは大きい事でも有名です。

これは、漁獲サイズが厳しく管理され約23mm以上の貝の身を、選りすぐって漁獲している為です。

また、寒冷な気候の北海道ではしいみの生育期間が長くかかるのですがその分、天然の旨味成分を多く含みます。

汽水湖でもある網走湖は、潮の満ち引きに伴い海水と淡水が激しくいれかわることで塩分濃度を調整するために内臓が発達し、より厳しい環境におかれる事でアミノ酸が凝縮され身が肉厚で味が濃厚なしじみが生まれます。