とうもろこしの別名は?別名で呼ばれている理由は?

とうもろこしは ポルトガル人により16世紀に日本に伝えられました。

それ以前、中国から渡来していた「モロコシ」という植物に、よく似ていたため「唐のモロコシ」という意味で「トウモロコシ」となりました。

モロコシを漢字にすると「唐黍」「蜀黍」となり、トウモロコシを簡易にすると「唐唐黍」や「唐蜀黍」となり、漢字の意味が重複してしまう為「唐」の代わりに「玉」を用いて「玉蜀黍」としました。

「玉」という漢字が用いられたのは,トウモロコシの別名に「玉黍(たまきび)」あり「玉黍(たまきび)」という名前はトウモロコシの実が黄金色に美しく並んでいることに由来します。

その他には「舶来」の意味で「南蛮」や「唐」が使われ「南蛮黍」や「唐黍」が使われています。

とうもろこしの別名は200種類以上あり、全国各地で色々な呼び方がされています。

とうもろこしの別名の種類表

きび きみ とうきび とうみぎ
とうきみ とつきび かしきび せーたかきび
とうむぎ ぎょく とうまめ まめきび
あぶりき ふくろきび もろこし こうらい
とうなわ まるきび こうらいきび なんばと
なんばん なんば はちぼく なきぎん
とうとこ さつまきび まんまん とうたかきび
さんかく まごじょ やまととーんちん

とうもろこしの歴史

とうもろこしの起源は他のイネ科の穀物と違い、原産地と起源が明確にわかっていません。

理由はというと、とうもろこしの祖先にあたる野生のとうもろこしが見つかっていないためです。

近年ではおそらく起源はメキシコやグァテマラ辺りの中南米付近だといわれています。

諸説あるとうもろこしの起源の一つに「テオシント」というイネ科の野生植物があるのですが、この植物は食用にならない小さな実が10個程実るのみなので、そのままが祖先であるとは考えにくく、おそらくこのテオシントを品種改良して出来たものがとうもろこしではないか、とされる説が有力とされています。

ただ、テオシントは野生の品種ですが、とうもろこしは他のイネ科の穀物よりも作物化は困難といわれ、現在のとうもろこしは野生では繁殖できないとされていています。

栽培のはじまりはメキシコの高地の盆地ではじまったという説が有力で、近年メキシコ南部で8千年前に栽培されたであろう、とうもろこし(テオシント)の痕跡が見つけられました。

また、人間によって栽培されていた証拠が発見されたり、7千年前には、大規模に栽培され、焼畑農業もされていた事がわかるという歴史的な発見もありました。

その後、とうもろこしは南北アメリカ全土にわたり主要農作物となります。

アメリカ大陸においては、アマランサスやキヌアなどの雑穀を除くと唯一の主食となる穀物であり、大規模に栽培されていたそうです。

その後、とうもろこしが世界に広まったのは、15世紀末にコロンブスがアメリカ大陸から、スペインに持ち帰ったのがきっかけといわれています。

コロンブスがヨーロッパに持ち帰って以来、食用や飼料用、工業用として、西ヨーロッパ諸国や北アフリカ、中近東に急速に広がりました。

そして、地中海に広がり、イギリス、東ヨーロッパへ。アジアへ伝わったのは16世紀初めの事で、諸説あり、海路でポルトガルからインドへ、そしてチベットへ渡り、中国、東インド諸国へ渡ったという説と、陸路でトルコ、アラビア、イランから中近東を経て中国へ渡った説があります。

日本には、16世紀後半に、ポルトガル人から、フリントコーンという硬粒種のとうもろこしが伝わりました。

南蛮船が運んできた事により「南蛮黍(なんばんきび)」とよばれ、九州や四国の山間部で栽培された後に、中国、近畿、東海地方と山沿いに広がり、関東に伝わったとされています。

日本全土で栽培されるようになったのは明治に入ってからで、北海道開拓に伴い甘味種であるスイートコーンの「ゴールデンバンタム」という品種を導入してからです。

その後「ピーターコーン」などの様々なスイートコーンが栽培され国内需要が急増しました。

スイートコーンの栽培は北海道から南下して本州に広まり今では日本中で栽培されています。

とうもろこしにはどんな種類があるの?

とうもろこしは大きく分けて、

  • 食用のスイートコーン(甘味種)
  • 飼料などに使われるフリントコーン(硬粒種)
  • コーンスターチの材料となるデントコーン(馬歯種)
  • もちもちした食感のワキシーコーン(もち種)
  • 粉末にするのに適したソフトコーン(軟粒種)
  • おやつのポップコーンを作る際に使われるポップコーン(爆裂種)

などがあります。

スイートコーン(甘味種)はさらに、

  • ゴールデンコーン(黄粒種)
  • シルバーコーン(白粒種)
  • バイカラーコーン(バイカラー種)

に、分かれそれぞれ品種改良がすすめられ地域のブランド化に役立っています。

とうもろこしの主な品種

ゴールデンコーン(黄粒種)

全ての粒が黄色く、ゴールデンと名付けられた品種が多い

ゴールドラッシュ、味来、おひさまコーン、ピクニックコーン、キラキコーン、サニーショコラなど

シルバーコーン(白粒種)

シルバーハニーバンタムとも呼ばれる白い粒のとうもろこし。粒は小さくつやがあります。粒の皮が柔らかく甘みも強いので生食にもむいています。

ピュアホワイト、バニラッシュ、ホワイトレディー、クリスピーホワイト、ソフトクリンなど

バイカラーコーン(バイカラー種)

黄色と白の粒が3対1の割合ではいっています。もっとも甘みが強いとされ日本でも人気の品種です。

甘々娘、ハニーバンダム、ピーターコーン、ウッディコーン、アンサンブル、ドルチェヘブンなど

とうもろこしの主な産地はどこでなぜ特産なの?

産地:北海道

収穫量:106954t 31.9%

日本において、食用のスイートコーンが栽培されたのが、北海道の開拓時であったため、当時からとうもろこしの栽培が盛んである事が生産量日本一の理由のひとつと考えられています。

また、広大な土地があり大規模農園が多く、冷涼な北海道の気候が暑さに弱く、暑いと育ちにくいとうもろこしの栽培に適している事も大きな理由といえます。

産地:千葉県

収穫量:17872t 9.28%

生産量第2位の千葉県では、館山が有名産地とされています。

「味来」や「ピュアホワイト」が有名な銘柄です。甘みを大事にする作物には砂地が最も適しているといわれていますが、館山は土壌が砂地でまさに、とうもろこしには最適な土壌という事ができます。

また、イネ科であるとうもろこしは日光がたくさん必要ですが、館山の日照時間は全国トップレベルで、目いっぱい光合成できる環境で生育できます。

昼と夜の寒暖の差も大きく、甘みをしっかり引き出すことに一役かっています。

産地:茨城県

収穫量:14336t 7.7%

主な産地は結城市で味来の品種の「夏祭り」というブランドが有名です。

もともと結城市は葉物野菜の農家が多かったのですが、葉物の栽培は秋から春にかけて行う為、夏に畑が空いてしまいます。

また、同じ土地で同じ作物を続けてつくると作物が連作障害で病気にかかりやすくなってしまいます。

このような問題を解決する為に、夏場だけ収穫でき生産も安定しているとうもろこしの栽培を始める農家が増え、今では新しい品種を数々栽培し生産量が右肩上がりになっています。